年代別ワンナイト白書〜case3:初彼との失恋を経て、ワンナイト時代へ突入した20代前半Cさんの話。

Lifestyle 2025.07.09

ジェネレーションによって性に対する価値観、ワンナイトの捉え方に違いはあるのか?という疑問から始まった、このワンナイト白書シリーズ。今回は、大学時代に失恋の反動からサークル内の男性と関係を持ちまくったという、Cさんが登場。20代前半ならではの奔放な性体験を振り返る。

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「大学時代、サークルに所属していたのですが、全員ではないけれど"ヤリサー"のようにもなっていました」とCさん。通っていた音楽サークルは性的に乱れていて、サークル内の男性や出入りする男性たちと関係を持つ女性はCさん以外にも少なくなかった。


Case3. Cさん 28歳 企画職
ワンナイト経験:10人以上

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きっかけは初めての彼氏への失恋。「初体験はその彼、大学1年生のときでした。相手は社会人で25歳。性欲の強い人で(笑)、初めての彼氏ということもあり、めちゃくちゃ好きだったんです」。反動で、彼と別れた後の大学2年生の頃は荒れまくったのだそう。3つくらいのサークルを掛け持ちしていたが、音楽サークルは女子が少なく学外の男性も多いため「逆ハーレム状態」。探さなくても出会いがあるため、飲み会で記憶を無くしては誰かと関係を持っていたという。ワンナイトで終わった相手もいれば、そこから"セフレ"になった男性も数人。同時進行は「MAXのときで2、3人居て、各セフレの部屋に着替え用の下着を置いたりしてましたね」。

みんなで飲んでる最中から、いいなと思った相手とはLINEでこっそりやり取りし、解散後ふたりきりになって相手の部屋に行くというのがお決まりのパターン。「自分の好きなタイプを選んで、すごく酔っ払うことでOKサインを出していました。『帰らなきゃ』みたいな雰囲気は絶対に出さない(笑)」。お酒に強いタイプではないので毎回記憶をなくすくらい飲んでは関係を持ち、翌朝はそのまま授業に直行。そんな生活を週1くらいで繰り返し、相手から連絡が来たらそれに応じるという奔放なキャンパスライフ。

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そんな女性がサークル内にいたら物議を呼びそうなものだけど、サークル内にはCさんの他にも同じように性に奔放な女性が居て、恋人が居ても他の男性とセックスすることを容認するような空気があったという。「中にはサークル全員と関係を持っている女子もいました。バンドをやってる人って、ちょっと性倫理が狂っちゃっている人が多いのかも。 対バンとかで、出会いには事欠かないですし」。

そんな生活ならば当然、トラブルになることもあった。ワンナイトの相手の部屋に相手の彼女が帰って来て、ベランダに逃げたけれどみつかってしまい修羅場になったこともあれば、朝起きたら、全く記憶にない見知らぬ男性が隣に寝ていたことも。「酔っ払ってワンナイトしたまでは覚えているのですが、なぜか寝た相手の友達もいて、横に男性ふたりが寝てたんです。前の夜のことはあまり覚えてなくて、避妊した記憶もない。本当に危なかったです」。

だけどそんなセックスは、「実は、今考えると楽しくはないし、良くもなかったかも」とCさん。

誰かに必要とされたくて寝るけれど、時間が経つと「何をやっているんだろう」と落ち込む、その繰り返し。「あの頃は失恋で心に開いた穴を埋める感じで、自分を大事にしていなかったと思います」。

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しかしそのうちに何とそのサークル内に彼氏が出来て、Cさんのワンナイト時代は終了。現在も仲良しだというその彼も、Cさんが乱れていた時期のことは知っている。「同じコミュニティ内なので、付き合って1年後くらいにワンナイト時代のことがバレて。でも彼との絆が深いので、向こうは特に気にしていなかったですね」。まるでアメリカのドラマみたいな、カオスなコミュニティ。

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大学時代はそんな風にセックスしまくっていた彼女だけど、現在は、その彼と交際5年目で去年から一緒に暮らしている。2年ほどレス状態だけれど、相手も自分も、「セックスはなくてもいいじゃん」という雰囲気だとか。セックスがなくても、余ったご飯を小分けにして冷凍してくれるとか日々のちょっとした行動から彼の愛情を感じているから充分、と彼女。

「ワンナイトも承認欲求からしていただけで、元からそんなに性欲はなかったのかも。周りの同世代も、私と同じ感じの人が多い気がします。大学時代は性にオープンだったけど、社会に出てから性欲があまりなくなった、という話は良く聞きますね」。彼氏はいらない、推し活が忙しい、もう何年もしていないけど別にセックスにガツガツしていない。そんな、恋愛と性に対して淡々としているのが今の20代には多いのかもしれない、と彼女は分析する。

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「いいセックスは脳にいい」という情報を聞けば気になるし、「人類の悦びがセックスなのに、このまま枯れていいのかな」とはたまに思うけれど、子どもが欲しい願望もないため、危機感はないという。仲の悪い両親を見ていたので、「結婚したら恋愛は終わる。結婚は人生の墓場」というネガティブなイメージを持っていて結婚願望もない。「結婚したら、他の人と関係を持たないように縛られてしまう。そんな努力でしか続けられない関係って、辛そうじゃないですか。そうはなりたくないから事実婚を選ぶ人も、増えている感じがします」とCさん。

「じゃあ、いま、ワンナイトのチャンスが来たらどうする?」、そう尋ねてみると、「バレなければ好奇心でトライしてみるかも」という答えが返ってきた。「いまの彼氏と、初めてセックスの良さを感じました。今までの行為はカスみたいなものだと思った。そんな彼氏との経験を経て、今また行きずりの関係を持ったら自分がどう感じるのか。それはちょっと、興味ありますね」。

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恋愛コラムニスト さかいもゆる

出版社勤務からフリーランスのファッションエディターとして独立。その後、アラフォーでバツイチになった経験から、恋愛や結婚における本当の幸せとは何かを考えるインタビュー読み物やコラムを多数の女性誌で執筆している。

text: Moyuru Sakai

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