「美しい反逆」ヘリテージを重んじながらも、モダンさを加えたラルフ ローレンの2026FALLコレクション。
Fashion 2026.02.13
アメリカファッション界のレジェンド、ラルフ・ローレンは、86歳とは思えない精力的なスケジュールで2026年のニューヨーク・ファッションウィークを迎えた。1月にはミラノ・メンズ・ファッションウィークに22年ぶりに復帰し、ランウェイショーを開催。さらに、2月より開催されているミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックではUSAチームの公式ユニフォームを手がけるなど、話題に満ちた一年の幕開けとなった。
2月10日、ニューヨーク・ファッションウィークのキックオフを飾った2026年秋冬コレクションは、ダウンタウンのギャラリーを"ラルフ ローレンの館"へと変貌させた幻想的な空間で発表された。瀟洒な螺旋階段が象徴的に浮かび上がり、天井から吊るされた深淵な森を思わせる壁画が会場を包み込む。ゲストはシャンパンで迎えられ、ドラマティックな世界観の中でショーは幕を開けた。
ショーノートでローレンは、「ファッションによる冒険を愛しています。反逆精神をもって自分らしく着こなし、過去から受け継がれたタイムレスな価値を尊重しながら、それを現代に向けて再構築する」と語る。ランウェイでは、テーラードジャケットに象徴されるブランドの定番アイテムを、よりモダンかつエレガントに再解釈した新たな「アメリカーナスタイル」が提案された。

オープニングを飾ったのはジジ・ハディッド。ツイードのコルセットとペンシルスカートのクラシカルなセットアップに、今季を象徴するチェーンベルトを合わせて登場。エッジの効いたエレガントなスタイリングで、コレクションのステートメントを鮮やかに体現した。


続いて登場したのは、今季のキーアイテムであるテーラードジャケットの数々。ツイードやベルベットといったシックな素材の3つボタンジャケットには、あえてドレープが美しいドレスや艶やかなシルクシャツをコーディネート。クラシックとセンシュアリティを交差させることで、「美しい反逆精神」を表現した。
---fadeinpager---
コレクションには、コルセットや力強く構築的なショルダーライン、フローラルプリントといったヴィンテージの要素が散りばめられる一方で、シャープなメタリック刺繍やダメージドレザーを取り入れ、エッジィな表情をプラス。深みのあるアースカラーのパレットが全体を引き締め、フレッシュさと気品を両立させている。



今季は50種類以上の厳選された素材を用い、質感のコントラストを巧みに演出した点も印象的だ。ジャカード織りのフローラルブレザーにはディストレスト加工のバレルレッグレザーパンツを合わせてシャープに仕上げ、オーバーサイズのニットにはメタリック刺繍やビーズ装飾を施し、ラグジュアリーな輝きを添えた。



さらに注目したいのは、力強いステートメントを生むアクセサリー使い。ライディングブーツやベルベットのスリッパが足元を彩り、ブランドのアイコニックなバッグにはチェーンモチーフが加えられた。太めのレザーベルトやチェーンベルトも今季を象徴するアイテムとなりそうだ。




会場には、"ゴシック・アメリカーナの女王"と称される歌手のラナ・デル・レイが、レザーブレザーにフェミニンなフリルブラウス、そしてカウボーイブーツを合わせたスタイルで登場し、コレクションの世界観を体現。ほかにもアン・ハサウェイや新井貴子らがフロントロウを飾り、華やかな一夜となった。








text: Junko Takaku





